インフレとデフレ・円高と円安のメリットデメリットをわかりやすく解説!

インフレとデフレ。円高と円安。ニュースをテレビやネットで見たり、新聞で読んだりすると必ず出て来るこの言葉。学校の公民の授業で習いましたよね。

日々の生活に直結しているインフレやデフレという言葉たちは、知っているとニュースが更に読みやすく、また理解も深まるので、復習の意味も含めてみてみましょう。

このエントリーではインフレとデフレの定義、円高と円安をわかりやすく噛み砕いて説明したいと思います。また、それぞれのメリットやデメリットなんかも加えて解説します。

今回は『インフレ・デフレ、また円高円安のメリットやデメリットなど』調べてみました。良かったら参考にしてください。

インフレ?デフレ? どっちがどういう意味?

インフレとデフレ。どっちも「フレ」が付いているからどっちが何ていう意味なのか混乱する人の為にまずは定義から見てみましょう。

インフレとはインフレーションの略。英語のINFLATION(名詞)ですが、その意味は膨らますことです。空気を浮き輪なんかにインして膨らませる、と想像するとイメージしやすく、覚えやすいですね。インフレの定義は物価が継続的に上昇することを指します。

このINFLATIONがそのままインフレと訳されますが、通貨膨張と言ったほうが「膨張」と浮き輪が膨らむ感じを結びつけて覚えやすいのではないか思います。

デフレはどうでしょう。デフレーションはDEFLATION。「デ」が言葉の前につく接頭辞で「反/逆」を意味します。デバッグ(DEBUG)なんて言葉聞いたことありますよね?アプリなんかのバグを取り除くという意味ですが、これで「デフレ-ション」の意味は推察できるかと思います。

予想はつきましたか?上記の説明から考えてみると、デフレーションは反膨張=収縮ということになりますね。前述の空気を入れた浮き輪から空気を抜く感じです。インフレの反対の言葉なので価格が下がることを意味します。

ここで覚えていなければいけないことは、セールのように価格が下がった!ワ~イ!というものではなく、継続的にじわじわ価格が下がり続けることをデフレ(しつこいけど、例の浮き輪から空気がじわじわ抜けていく感じ)と呼びます。

ちなみに長い言葉はなんでも略される傾向にあるのが日本語ですが、インフレと音が似ている言葉でインフラがあります。このインフラとは、Infrastructure(イン・フラ・ストラク・チャー)のことで、例えば道路や水道設備、ネット回線などの生活の基盤になる設備のことを指します。一文字違うと意味がぜんぜん違いますね~。

インフレ・デフレとは?例でわかりやすく解説

これでインフレとデフレの定義はわかりましたよね。ではここではインフレとデフレと言うものがどのようなことか具体的に解説してみましょう。

インフレ

インフレとは価格の上昇のことを指します。
例えば。
1998年の某漫画週刊誌     220円

2014年の某漫画週刊誌     260円。

差額は40円ですが、確かに値上がりしています。

値上がりしても、普通はみんなのお給料も上がっているからそんなに打撃は大きくないはずです。金は回してなんぼのものなので、

世の中景気が良い→みんなの給料が上がる→いろんなもの買っちゃえ→需要が多いなら値段上げても売れるよね~→ちょっと値上がりした?でも欲しいから買っちゃうよ。

となるのが一番わかりやすいインフレです。いわゆる需要(ニーズ)が供給(サプライ)を上回るってやつですね。

それと同時に
異常気象で小麦の収穫が激減→小麦が値上がり→原料の小麦が高いから、パンの値段も上げるよ~。
というインフレもあります。

デフレ

デフレは価格の下降のことを指す、ということはもう覚えましたね?

昔は1個280円だったハンバーガーが、100円になり、次第にだんだん安くなって80円で買えてしまうというのがデフレです。じわじわ値下がりしていく感じ。

仕組みはこうです。上記のインフレがずっと続くと、ある時消費者側が「もうこれ以上お金払えないよ」ってことになり、お店が(供給側)物が売るために安くする→消費者側がそれでも買い渋る→商品が余ってしまう→もっと値下がりが続く。

物価上がり続けてるけど、給料はそれに合わせて上がっているわけでもない。似たようなものが100円ショップで買えるならわざわざデパートで高いお金を出して買わなくなりますよね。となると、

(需要・消費者側)それじゃぁもう買い物は100円ショップでいっか~→(供給・お店側)負けてられない!デパートも値段下げるよ!

これがデフレのメカニズムをわかりやすく解説した例です。インフレが続く→デフレが始まる引き金になるということです。

ところで、円高と円安って何?

円高と円安。これもまたニュースなんかでよく出てくることばですよね。「円高が続いています」、「今日は円安になりました」とか。インフレとデフレを学んだついでに、円高と円安についてもおさらいしましょう。

円高とは、他の国の通貨に対して、日本の通貨の円が高くなることを言います。
他の国の通貨とは、ドル(アメリカ)、ユーロ(ドイツやフランスなどの欧州圏)、ポンド(イギリス)などです。

これに並行してセットで覚えておかなければならないのが、円高円安に対してついて回る「ドル高ドル安」という言葉。これは天秤ばかりを想像するとわかりやすいのですが、円とドルを天秤にかけた場合、円が高くなるのに対してドルが安くなり、円が安くなるのに対してドルは高くなります。シーソーみたいな感じですね。

円高なら→ドル安
円安なら→ドル高

となります。日々変わるのは為替変動があるからなんですが、これはまた他にエントリー書かないと行けないほど複雑なので、ここでは割愛しますが、お金の価値は毎日変わるということだけ頭に入れておきましょう。

例えばアメリカに旅行へ行ったとしましょう。旅行者は常に「コレいくらかな~?」と外国の値段を自国の値段に換算するのが得意です。だからみんな電卓で計算するんです。日本円にしてXXX円!とかいうのはそのせいですよ。

さて、昨日100円(1ドル)で買えたものが、今日は120円(1ドル)出さないと買えない。同じドルなのに日本円に置き換えると、あれ?なんか値上がりした感じがするんだけど?でも同じ1ドルだよね?あれ、日本円どうなってんの?

同じものを買うのに、もっとお金を出さないと買えない=円の価値が下がった=安くなったのです。これが円安。

海外旅行へ行くときは円安のときに行くとキビシイ!外国高い!と感じるのは円安が原因です。

逆に円高は?

昨日100円(1ドル)で買えたものが、今日は90円(1ドル)で買える。ウヒョ~なんか儲けた気分!外国って安いじゃん!

同じものを買うのに、少ないお金で買える=円の価値が上がった=高くなった。これが円高です。

円高のうちに海外旅行へ行く人が多いのは円の価値が高いうちに外国へ行ったほうがお得だからです。同じ量のお金を出すなら、いっぱいモノを買えるほうがいいですよね。円高&ヒャッハー!旅行する気持ちも高ぶる、とでも覚えておきましょう。円安はもちろんその逆で!

インフレとデフレのメリット&デメリット

さて、インフレ・デフレ、円高円安が意味することもわかったので、次はそれらの影響について解説します。

まずはインフレとデフレのそれぞれのメリットから見てみましょう。

インフレのメリット
・物がガンガン売れる
・お金が回る
・景気が良いからみんな買い物する

デフレのメリット
・物が安く買える

・・・これくらいしかデフレのメリットって無いようです。

光があれば影がある。デメリット編です。

インフレのデメリット
・物価の上昇。

お金をたくさん積まないとモノを買えない状態になる、という状態は長続きするものではありません。お金を沢山積まないと買えないという状態はお金の価値が低いという状態です。

アフリカ大陸の一国、ジンバブエではインフレが続き、買い物するにも押し車いっぱいの札束を持って行かないと買えない状態。そんな教科書で見たことがあるような光景が起こってしまいます。これは特殊なインフレでハイパーインフレと呼ばれます。

・貯金を持っている人に非常に不利
今年100万円で買えた車が来年は150万円、再来年は200万円になってしまうと考えると貯金している意味ないですよね?だってこんなにガッツリ上がるんだもん。2年前と比べて100万円の価値が半減する、と考えるとわかりやすいと思います。

インフレのこの状態は長く続くものではないので、ある日突然バブルは弾けます。
そしてやってくるデフレ…

デフレのデメリット
・消費者が買い物を控えるようになる
・お金が回らない
・企業も人員を削減しなくてはいけなくなる
・仕事がない=お金がない

あんまり褒められた状況じゃないですね~。でも、この状態がずっと続いているのがバブルが弾けたあとの日本です。個人がお金がないということはお金が世の中に回らないということ。ぐるぐる続いているのでこれはデフレ・スパイラルと呼ばれます。

円高と円安のメリット&デメリット

次は円高と円安のメリットとデメリットも見てみましょう。
これでニュースを読むのも聞くのも怖くない!

円高は円の価値が高いこと。そのメリットは?
・海外旅行や海外留学がお得
・外国のものが安く買えるということは企業にとって外国から輸入しやすくなる

円高のデメリットは?
・外国企業にすれば日本のモノは高価なため買い渋りされ、日本からの輸出が不利になる
・外貨→日本円に変えたときに手元に来るお金が少なくなるということは外国からの観光客が減る

円安のメリットはというと…
・外国から観光客を集めやすくなる。ドル→円が外国人にとってお得なレート!外人さんいらっしゃーい!日本の観光地は稼ぎ時。
・輸出の増加。円の価値が安い=外国企業に有利。ということは外国企業が日本のモノをたくさん買ってくれる。

最後に円安のデメリット。
・海外旅行、海外留学にお金がかかる。
・輸入にお金がかかるため、輸入を控えるようになる。輸入モノがなくなったり、輸入してもそれだけ消費者に負担がかかるようになってしまう。
・ブランド品や外国車などの値段が上昇。

いかがでしたか?今回はインフレとデフレ、円高と円安についてわかりやすく説明してみましたが、これで経済ニュースのことが少し理解しやすくなったのでは、と思います。経済ニュースなんて難しいと感じる人もいるかもしれませんが、噛み砕いてみると、私達の普段の生活に直結していることがわかります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでもあなたのお役に立てたのなら嬉しいです。

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